“つまり「付き合った後も優しい男」と「付き合ったら優しくなくなる男」がいるのではない。「気を抜くと彼女が自分の手元から離れるのでは」と心配している男と「絶対にこの女は自分から離れない」と安心しきっている男がいるだけなのである。”
— 女性には理解しづらい「男の性欲」をお医者様が徹底解説! | LOVE&SEX | 大人モテLAB. (via 774)
“つまり「付き合った後も優しい男」と「付き合ったら優しくなくなる男」がいるのではない。「気を抜くと彼女が自分の手元から離れるのでは」と心配している男と「絶対にこの女は自分から離れない」と安心しきっている男がいるだけなのである。”
— 女性には理解しづらい「男の性欲」をお医者様が徹底解説! | LOVE&SEX | 大人モテLAB. (via 774)
“鈴木 いや、人間の大脳生理はですね、 まず、自分から向かって左のものを先に見るんです。 それから右のほうを見るようになっているんです。 歌舞伎の花道は必ず左側にあります。 あれ、右側にあったら、歌舞伎を裏から見てるようで ちっとも面白くないんですね。 それに、ロマン派から印象派までの絵を見たら、 画面の向かって左側に動きの元があるんです。 右は必ず止まっているんです。”
— 社長が訊く『NHK紅白クイズ合戦』 (via mayumiura)
“自動車教習所での一番の思い出は指導員がいきなり「ウホっ!あぶないウホウホ!よく見てウホ」といきなりゴリラ語で注意してきて「なんだこいつ…」と思っていたら普通に「ウホ=右方」だったことですね”
— Twitter / sappi_01 (via drhaniwa)
“無茶な要望に対して「できない」というと主導権を向こうに返してしまうけど、「おすすめできません」というとプロの意見っぽくなって主導権を取りやすくなるので割と使ってる。ハッタリ大事。”
— Terada YuichiroさんはTwitterを使っています: “無茶な要望に対して「できない」というと主導権を向こうに返してしまうけど、「おすすめできません」というとプロの意見っぽくなって主導権を取りやすくなるので割と使ってる。ハッタリ大事。” (via n-enot)
「すきだよ」
銀座でくどかれてるのに店がつぼ八ってところがいかにもわたしの人生だ……と瞬時に思ってしまい、ハァ、そうですかと曖昧な返答で濁す。流されると思わなかったのか尾瀬は「えっ」と狼狽えていた。
尾瀬は仮名で、小説だったら尾瀬っぽいと思ったという理由だけで初対面のときから心のなかで仮名で呼んでいる。もちろんみんなに仮名をつけているわけではない。
尾瀬は本当はもっと陳腐な苗字をしている。名前もごく普通で、むしろ本名が仮名か?と怪しいから仮名をつけた。見方によればユースケ・サンタマリアに似ている。調子や時間帯や台詞によっては三浪した冴えない大学生院生に見える。わたしが勝手に忌み嫌っている、強姦と暴力沙汰が絶えない大学を出ていて、あと5年は禿げなさそうな頭部は評価できるが、ローファー履いただけで余裕で身長抜く。アバンギャルドな方のファッションオタクで、「UNIQLOとかNORTH FACE着ろよ」で喧嘩になり、わたしが千早茜の「男ともだち」を勧めたら「もっとおとなになったらこんな女になりそうだね」という感想を寄越した。
総合すると、わたしが男性だったらこんな程度の男性になったかなぁ、身長以外、って感じなわけだが。
俺、結構本気よ?だめなの?と往生際悪く続けるのを(だったら語尾あげるな)(LINEの名前がひらがなで下の名前だけってのが微妙に信用出来ないんだよな)(突っ込むタイミング失ったけど家に行ったあとからわたしのこと呼び捨てにしてる気がする)などと思いながら無視して駅まで歩く。終電まであと3本だけど、銀座駅の中は広いので、急ぐ。一日中9センチのヒールを履いて歩き回っていたので、気力だけで背すじを伸ばす。母がくれた古いDiorのスカーフからフレアフレグランスが汗と反応して強く立ち昇ってむせったかった。
尾瀬と会うのは5回目で、年始年末ずっと電話していた。多少は気があるから、あと楽しいから電話してたわけだけど、何かがわだかまりとなって「はい、わかりました。よろしくお願いします」としおらしくはにかんですっきり頷く、という対応ができなかった。
まあ、普通に、ちょっと前に失恋したばっかなので、そんなすぐ……とぐずついてるんである。間髪入れずにほかの男と会合しているのは、効率を考えたというよりも、自分の気持ちをごまかすためだった。
弁明したそうな顔の尾瀬を残し、あとで電話しますとうそぶいてひとりで丸の線乗った。だる……と思いながらインスタグラム見て、全然考えがまとまらなかった。
ーーこれで付き合ったら、すき、だった人に次会ったとき、スタンス変わってくるよなぁ。
別に謹賀新年の挨拶もかわしてなければ、会う目処も立っていないのだけれど。ふられてるし、今後どうにかなる条件でもなさそうだったし、歳考えると現実的じゃないし、そもそも一回ふられてるんだから二度と会うべきではない……帰省の際いろんな友だちに「アラフォーに振られた」とギャンギャン泣きついたけれど、みんな「年齢上すぎるし、ええやん」「23の女の子振るってすごいね」みたいなふにゃっとした反応だった。櫻井くんだけ、「家には入れるのに手を出さないって萌えるわ。いいおじさんだね」と評価していた。そうでしょ!とうれしくなってしまい、最悪だった。
どう考えても間違っているのだけれど、次に会う時に着る服と香水と靴の組み合わせまでシミュレーションできてしまう。婚活しすぎて心が童貞に帰化したんだろうか。
会うべきではない。
会いたい。
会ったとしてもどの面下げたらいいんだろ。会わないほうがいい。失ったものに拘泥する必要なんか、ひとつだってない。何ひとつ失ってもいないし、奪ってもいないのだから。
あー。
わたしは片思いがすきだ。惨めでいる自分を舐め回しているのが気持ちいいからだ。ひさしぶりに、正当に告白して振られて、まざまざと思い出させられた。白状すると、失恋したときうっすらとだけれどうれしいとすら思った。何が、と言われたらまったく説明できないけど、陶酔が一番近い。転んで膝小僧に血の漲った湖のような瘡蓋ができたらぼうっと見守ってしまうような。
真冬、塾から帰ってきてから湯舟に浸かるとすっかり冷めていて、肩まで浸かってもどんどんお湯は冷めていく一方で、でもお湯に浸かっていないところは冷蔵庫みたいな冷気が濡れた肌をなぶるから、なかなか上がるに上がれなかった。お湯を足すほどでもないあの、半端な地獄。わたしがすきだった男の子は、首席で藝大を出て院に進んだと、美季ちゃんが同窓会のあとわざわざ調べて教えてくれた。東京おるんやね、なんかあったらレポートするね、とふざけたけど、それこそ偽名を使って呼び出す、くらいのところまでは瞬時に想像が走った。もとい、妄想。
もうだめだ。丸の内線を降りる。「降りました?」とラインしたら「まだ」と返ってきたのでもくもくと暗い坂道を歩く。アパートに明かりをつけたら、テーブルに合鍵がおいてあった。でがけに鞄を変えたので入れ替えそこねたのを思いだす。
結婚した先輩に「何が決め手なんですか」と訊いた。去年の2月のことだ。「うーん。別れが想像つかないことかねえ」と答えていて、ああわかるなと思った。
妥当だな。うん。「9月に神田に引っ越すわ。そっちも引き払いな」と尾瀬が言うのを聞きながら寝落ちした。行かん。
